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帝王切開には保険が適用される?気になる費用や種類についてFPが詳しく解説

帝王切開には保険が適用される?気になる費用や種類についてFPが詳しく解説

妊娠出産は病気ではないので、かかる費用は全額自己負担です。では、帝王切開はどうでしょうか。本記事では出産の中でも自然分娩ではなく、帝王切開の費用や公的保険、民間の医療保険の適用可否について詳しく解説していきます。

2021.06.25 医療保険

帝王切開にかかる費用

帝王切開は、通常いくらくらい費用がかかるのでしょうか。自然分娩の費用とデータの比較を交えて解説します。

自然分娩にかかる費用

自然分娩とはお腹を切らない経腟分娩のことを指し、普通分娩とも言います。自然分娩は医療行為にあたらないため、出産にかかった費用は全額自己負担です。つまり、公的医療保険の3割負担は使えません。

公益社団法人国民健康保険中央会のデータ(正常分娩分の平均的な出産費用について・平成28年度版)によると、自然分娩の出産費用の平均額は約50万円です。

同時に、出産一時金として一律42万円が支給されるので、結果的に手出し費用は8万円程度で済みます。

自然分娩の入院期間

自然分娩では手術や医療行為がないため、出産にともなう入院日数の平均は6日間ほどです。(国民健康保険中央会のデータ参照)

帝王切開にかかる費用

帝王切開も出産には変わりがないのですが、経腟分娩ではなく手術が必要なため、医療行為にあたります。入院期間はその後の経過次第ですが、通常は自然分娩より長引く場合がほとんどです。

帝王切開にかかる費用は、厚生労働省によって一律料金と定められています。ただし、帝王切開には2種類あり、その概要によって費用が変わります。

緊急帝王切開の場合

緊急帝王切開とは、当初は自然分娩を見越して出産をするも、緊急的に帝王切開へ切り替わった場合を指します。緊急帝王切開の費用は、222,000円です。

予定帝王切開の場合

予定帝王切開とは、出産前にあらかじめ帝王切開を予定していて実施された場合を指します。例えば、逆子や双子の場合などで、医師が自然分娩が難しいと判断した際に、予定帝王切開を選ぶ場合があります。予定帝王切開の費用は、201,400円です。

手術費が上乗せされる場合も

帝王切開は手術を施すため、医療行為です。したがって、実際に帝王切開の場で別の処置が必要となる場合があります。その際は上記の一律料金とは別に、手術費がかかることもあります。

出産一時金ももらえる

出産時に一律42万円をもらえる「出産一時金」は、普通分娩時だけに支払われるものではありません。同じ出産ですので、帝王切開でももちろん受給可能です。

帝王切開に適用される保険の種類

帝王切開は、手術をするため医療行為にあたることがわかりました。ここから、帝王切開に適用される保険にどのような種類があるのか解説します。

公的医療保険

日本では「国民皆保険制度」を採用しているため、国民健康保険または社会保険(協会けんぽ等)のいずれかに加入しなければなりません(75歳以降は後期高齢者制度加入)。

医療機関を利用する際に保険証を提示し、窓口での自己負担額が所定の割合で済む仕組みを、公的医療保険といいます。公的医療保険において6歳から69歳の自己負担割合は、共通して3割です。

帝王切開は医療行為にあたるため、公的医療保険の対象となり、かかった費用の3割の支払いで済みます。

対象外の費用とは

帝王切開は公的医療保険の対象ですが、一部対象外となる費用は以下のようなものがあります。これらは実費負担となりますので、あらかじめ費用の準備が必要です。

・入院中の食事代(1食あたり460円)  ・診断書などの作成費用  ・差額ベッド代

高額療養費制度が使える

公的医療保険の適用になるため、帝王切開では高額療養費制度を利用できます。高額療養費制度とは、年齢や年収に応じて定められた1か月の自己負担限度額を超えた部分の、医療費の還付を受けられる制度です。

事前に高額になることが予想されている場合は、加入している健康保険から「限度額認定証」という証明を発行してもらいましょう。そうすると、窓口で医療費を清算する際に、決められた上限額のみの支払いで済みます。

医療費控除の申請も忘れずに

1月1日から12月31日までの1年間の医療費の合算が10万円を超えた場合、確定申告で医療費控除の手続きを行えます。こちらは、10万円を超えた帝王切開のみの費用ではなく、同一世帯全体での医療費の合算になります。

ただし、医療費控除の対象となるのは「治療に直接必要なもの」のみです。帝王切開の場合では、出産前後の入院費用や妊娠中の定期健診費用、生まれた赤ちゃんが入院が必要となった場合は入院費用も対象となります。

勤務先によっては出産手当金も

加入している健康保険団体によっては、出産手当金を別途支給する場合もあります。出産手当金に関しては、自身が加入している健康保険へ確認しましょう。なお、加入先は健康保険証に明記してありますので、あらかじめ確認しましょう。

民間の医療保険

帝王切開の場合、公的医療保険でもある程度はカバーできますが、入院が長期になるとそれだけ自己負担部分もかさみます。その自己負担部分に備えるのが、民間の医療保険です。

帝王切開で医療保険は使える?

帝王切開は、民間の医療保険の保障対象です。つまり、現在すでに入院や手術に対応した民間の医療保険に加入している場合は、帝王切開での給付が受けられます。

なお、自然分娩は病気ではなく医療行為にあたらないとみなされ、民間の医療保険の対象外となるため注意しましょう。

安価な保険料でも安心の備え

帝王切開は民間の医療保険の保障対象です。加えて、通常の医療保険で給付を受けられることから、特に割り増しの特約を付加する必要はありません。通常の医療保険で十分に安心を得られます。

ここからは、どのような医療保険ならより安心して帝王切開に備えられるのか解説します。

帝王切開も対応している保険

入院、手術に対応している保険であれば、帝王切開でも給付金が支払われます。主に、以下のような保険の種類があります。なお、保険会社によって商品や商品名はさまざまです。事前に確認すると安心です。

・医療保険  ・レディース保険  ・医療保障つき生命保険

高い保険は不要・通常の医療保険のみでOK

帝王切開になった場合、加入している医療保険から、入院・手術に該当するためそれぞれの給付金を受け取れます。これは、特別に「女性に特化した特約」を付加していなくても受け取り可能です。

もちろん、通常の医療保険に「女性に特化した特約」を付加していれば、それだけ上乗せで給付金が増えます。付加するかどうかは、その他の事情も考慮して検討するとよいでしょう。

女性特約の概要

女性に特化した特約とは「女性疾病特約」「女性入院特約」などの名称で、ほとんどの生命保険会社で取り扱いのある特約です。

女性特約を付加すると、帝王切開に関する入院費用のサポートだけでなく、女性特有の疾病の際に上乗せして給付金が支払われます。

帝王切開後の保険の取り扱いについて

帝王切開で保険金の支払いがあった場合、保険会社に給付歴が残ります。そのことで、どのような影響があるのでしょうか。具体的に解説します。

帝王切開後の新規加入は要検討

最初の出産で帝王切開だったとき、ほとんどの場合は母体を守るために第2子以降も帝王切開での出産になります。仮に、最初の出産の際に医療保険に加入していないまま帝王切開になってしまい、医療費がかさんだとします。その場合、第2子出産に備えて、医療保険への加入を検討する際は注意が必要です。これは医療保険加入の告知事項に、5年以内の入院手術歴について答える項目があるためです。

帝王切開はこの事項に該当し、告知が必要になります。そうなると、保険会社の判断で一定期間の部位不担保になる可能性が高く、次の帝王切開が発生しても、医療保険から給付金が支払われない場合があります。

早めの加入が安心

一般的に生命保険とは、同一条件の保険内容で比較した場合、年齢が若い方が保険料が安い仕組みです。この仕組みは年齢が若い場合、病気やケガのリスクが低いというデータに基づいています。保険料の節約という観点から考えても、妊娠や出産の可能性のある女性の場合は、早めに医療保険に加入しておくのが安心です。

帝王切開前の加入検討がおすすめ

上述したように、一度帝王切開を経験した後に医療保険に加入しても、2回目以降の帝王切開の際に給付金がもらえない場合もあります。特に、緊急帝王切開の場合では、医師の判断で出産当日に手術が決定するため、費用面の準備に不安になる方もいます。その事態に備えるために、最初の出産前には医療保険に加入しておくことがおすすめです。

前回から5年過ぎれば告知義務なし

医療保険加入の告知事項では、5年以内の入院・手術について告知します。つまり、入院や手術の後5年経過していれば、告知義務がありません。帝王切開についても同様です。過去に帝王切開を経験していて、これから保険へ新規加入を検討する場合は、参考にしてみてください。

まとめ

帝王切開は手術を伴う医療行為で健康保険の適用となるため、医療費全体の3割の自己負担で済みます。しかし健康保険対象外の費用もあり、入院が長期化した場合はそれだけ出費が増えます。この自己負担部分に備えるためには、医療保険への加入がおすすめです。公的医療保障と民間の医療保険を活用すると、帝王切開にかかる費用負担を限りなく抑えられるため、ぜひ出産前に加入を検討しましょう。

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